「アフリカ料理」と聞いてピンとくるという人はあまりいないでしょう。確かに中華やフランス料理などと比べればマイナーかもしれませんが、アフリカ特有の料理文化は確かに存在します。
ただし、アフリカと一口にいっても、アフリカ大陸は赤道を中心に南北に広がる広大な地域ですので、地域によって地形的・気候的特徴により採れる食料の素材に違いがあり、それにより食文化も異なってきます。ここではアフリカ各地域の食文化の特徴を簡単にまとめました。
東アフリカ
- 東アフリカの食文化は沿岸部と内陸部で大きな違いがある。
- 内陸部の民族の多くは牧畜を生業としているが、食肉ではなく生き血や牛乳の収穫が目的。
- 農耕で雑穀や野菜を収穫し食用にする民族も多い。
- トウモロコシから作った餅状の食べ物ウガリを主食にしている。
- 副食は煮込み料理が多い。
中央アフリカ
- 奴隷貿易により持ち込まれた落花生・キャッサバ・唐辛子などの素材を使った料理が定着している。
- 中央アフリカ料理の一般的な主食はプランテンというバナナの仲間である。
- 副食としては鶏肉や唐辛子を使った煮込み料理が多い。
南部アフリカ
- 南部アフリカの食文化は、アフリカ古来の食文化に、歴史的経緯により持ち込まれたヨーロッパ料理やアジア料理などの特徴が合わさった多彩な食文化である。
- その多彩さから虹色料理とも呼ばれる。
- 南部アフリカには古くから住む民族が多数存在し、その数だけ食文化も存在する。
- 多くの民族はバーベキューと干肉を好む。
- 南部アフリカでは乳製品が最も重要な食糧素材とされる為、牛や羊は大切な財産である。
北アフリカ
- 地中海に面しているので、地中海気候の恩恵を受け豊富な素材が収穫可能。豊富な素材を生かした多彩な料理が魅力。
- アトラス山脈以北では地中海性気候により小麦やオリーブが収穫できる。
- エジプトは砂漠気候だがナイル川より引いた水により穀倉地帯として栄えている。