南アフリカ共和国の歴史は多様な民族の相互作用によって形成されてきました。17世紀、ヨーロッパからの入植者が現れ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの文化が混ざり合うことになります。しかし、その歴史は植民地主義、人種差別、アパルトヘイト制度など、深刻な人間の権利侵害の象徴でもあります。

 

アパルトヘイト制度は1948年に始まり、この制度の下で非白人の市民は人権を大幅に制限され、生活のあらゆる面で白人から分離されました。しかし、ネルソン・マンデラらによる抗議活動や国際社会の圧力により、1990年にアパルトヘイトは終焉を迎え、1994年には全人種が参加する選挙が初めて行われ、マンデラが大統領に選出されました。

 

経済的にはアフリカで最も先進的な国の一つで、金やダイヤモンドなどの豊富な鉱物資源を持つ一方で、貧富の格差や失業率の高さ、HIV/AIDSの流行など、深刻な課題も抱えています。

時期	出来事
1652年	オランダ東インド会社のヤン・ファン・リーベックがケープ植民地を設立。
1806年	イギリスがケープ植民地を奪取。
1910年	南アフリカ連邦が設立され、自治領となる。
1948年	アパルトヘイト政策が開始される。
1961年	南アフリカ共和国が設立され、英連邦から脱退。
1990年	ネルソン・マンデラが釈放され、アパルトヘイトが終了。
1994年	全人種参加の選挙が初めて行われ、マンデラが大統領に就任。
2010年	南アフリカ共和国でFIFAワールドカップが開催される。
2013年	ネルソン・マンデラが逝去。
2023年	政治的・経済的な課題を抱えつつも、アフリカ大陸での重要な役割を果たしている。