リベリアの歴史概説

リベリアは19世紀初頭に、米国の奴隷解放運動として開始された「アメリカ植民地協会」のプロジェクトにより、元奴隷が再定住する地として設立されました。これが独立国リベリアの起源となり、1847年に正式に独立国となりました。そのため、リベリアはアフリカで最も古い共和国とされています。

 

しかし、アメリカからの移民であるアメリコ・リベリア人が政治的に優位を保持し、先住民族との間で緊張が生じました。1980年、軍事クーデターが発生し、サミュエル・ドゥ大尉が大統領に就任。14年間の独裁政治が続き、内戦が発生しました。

 

内戦は2003年に終結し、2005年にはエレン・ジョンソン・サーリーフが大統領に選出され、アフリカ初の女性大統領となりました。サーリーフは経済再建や教育・健康改善に取り組みましたが、貧困や失業率の高さ、コラプションの問題は依然として解決を待つ課題となっています。

リベリアの歴史年表

時期 出来事
1822年 アメリカの解放奴隷が現在のリベリア地域に到着し、植民地を設立。
1847年 リベリアがアメリカ植民地協会から独立、世界初の黒人共和国として設立。
1980年 サミュエル・ドウ大尉によるクーデター、先住民族が初めて政権を掌握。
1989年 チャールズ・テイラーによる内戦が勃発。
2003年 内戦終結、テイラーが辞任し国外へ亡命。
2005年 エレン・ジョンソン・シャーリフが大統領に就任、アフリカ初の女性大統領となる。
2014-2016年 エボラ出血熱の流行。
2017年 ジョージ・ウェアが大統領選挙で勝利、大統領に就任。
2021年 経済の停滞と貧困が深刻化。
2023年 国家の安定化と経済発展が課題となる。