西アフリカに位置する国セネガル。その宗教事情・・・信仰の特徴、割合、歴史などを紐解くことにより、セネガルの多様な文化や歴史に対するより深い理解も得られるでしょう。以下、詳細について解説していきます。

主要な信仰とその割合

セネガルの宗教の大部分はイスラム教で、約96%の人々がイスラム教を信仰しています^[1]。ほとんどがスンニ派であり、特にタリーカ（イスラム教の神秘主義的教団）に所属しています。その他にはキリスト教の信者が約4%存在し、主にカトリック教徒です。また、アフリカ伝統宗教の信者も少数ながら存在します。

セネガルのイスラム教の特徴

セネガルのイスラム教は、他の多くのイスラム教国と比べてタリーカの影響が強く、ムリーディーヤ教団やティジャニーヤ教団などが広く信仰されています。これらの教団は、信者に対して特定の祈りや行為を義務づけ、強力なコミュニティを形成しているのです。

宗教の歴史と社会への影響

イスラム教は11世紀にセネガルに伝わり、以来社会と文化に深く根を下ろしてきました。また、イスラム教の教えは、セネガルの教育、政治、社会生活の多くの側面に影響を及ぼしており、特にタリーカの教団は、教育や慈善活動を通じて地域社会に貢献し、一部では実質的な社会サービスを提供しています。しかし、一部で見られる宗教的な規範や価値観が、近代化や社会進歩の道を阻んでいるという意見も存在します。