ニジェールの歴史概説

ニジェールは古代から様々な文化が栄え、特にテネレ砂漠にある「ニジェールのギラフ」の岩絵は、この地域の古代の生活を物語っています。

 

15世紀から16世紀にかけてはトランス・サハラ交易の要所として栄え、ソンガイ帝国の一部となりました。17世紀から19世紀には多くの地域がハウサ諸国やボルヌ帝国の支配下に入りました。

 

19世紀末、フランスの進出によりその植民地となりました。フランスはウランの採掘を開始し、経済的に利用しました。

 

1960年にフランスから独立し、初代大統領となったハマニ・ドリは独裁政治を行いました。その後、軍事クーデターや暫定政府による統治が続き、政治的な不安定さが続きました。

 

1990年代以降は一定の民主化が進行しましたが、極度の貧困、干ばつや飢餓、高い出生率、教育問題、そして南部での反乱活動など、多くの課題が存在しています。

ニジェールの歴史年表

時期 出来事
紀元前2000年頃 現在のニジェール北部地域にネオリシック文化が広がる。
8世紀 - 19世紀 ソンガイ帝国、ハウサ諸国、ボルヌ帝国など様々な王国や帝国がニジェール地域で興亡。
1890年代 フランスがニジェール地域を征服、フランス西アフリカの一部とする。
1960年8月3日 ニジェールがフランスから独立、初代大統領としてハマニ・ドリが就任。
1974年 軍事クーデターにより、セイニ・クンチェ大佐が政権を掌握。
1990年代 トゥアレグ人による反乱が発生。
1999年 軍事クーデターが発生し、ママドゥ・タンジャが大統領に就任。
2010年 タンジャ大統領がクーデターにより失脚、総選挙を経てマハマドゥ・イスフが大統領に就任。
2021年 大統領選挙が行われ、モハメド・バズームが当選。
2021年3月 バズームの大統領就任後、クーデター未遂事件が発生。