スーダンの歴史概説

スーダンは古代エジプトの時代から重要な交易ルートが通る地であり、またナイル河畔の肥沃な土壌は農耕文化を育みました。中世にはキリスト教やイスラム教が広まり、多様な王国が栄えました。

 

19世紀後半、オスマン帝国とエジプトの共同統治下に入るも、1885年にはムハンマド・アフマドによるマフディー戦争で独立を達成しました。しかし、1898年にイギリスとエジプトによる共同統治(英埃スーダン)が始まります。

 

1956年、スーダンは独立を達成しましたが、その後は北部のアラビア系ムスリムと南部の非アラビア系キリスト教徒・アニミスト間の対立が深まり、内戦が続きました。この対立は2011年に南部が分離して南スーダンとなるまで続きました。

 

その後も政治的な混乱は続き、2019年にはオマル・アル=バシール大統領が軍によって追放され、民主化への道が開かれました。しかし、経済的困難や政治的な緊張は依然として続いています。

スーダンの歴史年表

時期 出来事
1821年 - 1885年 エジプト(オスマン帝国の支配下)によるスーダン統治。
1885年 - 1898年 マフディー戦争で一時的に独立。
1899年 - 1955年 英エジプト共同統治(アングロ・エジプト・スーダン)。
1956年 スーダン独立。
1983年 - 2005年 南北スーダン内戦。
2003年 - 2010年 ダルフール紛争。
2005年 南北平和協定締結、南部に自治権が付与される。
2011年 南部が分離独立し、南スーダン共和国となる。
2019年 オマル・アル=バシール大統領が軍によって追放される。