ルワンダの歴史概説

ルワンダは、ツチ族とフツ族という二つの主要な民族集団で構成されています。残念ながら、これらの集団間での緊張は、ルワンダの歴史を通じて一貫して存在してきました。

 

19世紀末から20世紀初頭にかけて、ルワンダはドイツ、そして後にベルギーの植民地となりました。ベルギーの統治下で、ツチ族がフツ族よりも優遇される形で社会階級が構築され、これが後の衝突の原因となりました。

 

1962年にルワンダは独立しましたが、その後も民族間の緊張は続きました。1994年には、暗殺されたツチ族大統領の死をきっかけに、フツ族によるツチ族への大量虐殺(ジェノサイド)が発生し、約100日間で80万人以上が殺害されました。

 

その後、政府は和解と再建を進め、経済成長や社会サービスの改善が見られています。しかし、過去のトラウマと民族間の緊張は依然として存在しています。

ルワンダの歴史年表

時期 出来事
1894年 ドイツがルワンダを保護領とする。
1916年 第一次世界大戦中、ベルギーがルワンダを占領。
1962年 ルワンダがベルギーから独立、フツ族が主導権を握る。
1973年 ジュベナル・ハビャリマナ大佐がクーデターを起こし、政権を掌握。
1994年 ハビャリマナ大統領の死をきっかけにルワンダ虐殺が発生、約80万人が死亡。
1994年 虐殺終結後、パウル・カガメがリーダーとなり、ルワンダ愛国戦線(RPF)が政権を掌握。
2000年 カガメが大統領に就任。
2003年 新憲法のもとで大統領選挙が実施され、カガメが再選。
2020年 カガメが6期目の大統領選挙で勝利。
2023年 ルワンダは経済成長と社会的安定を達成し、アフリカのモデル国とされている。