ナミビアの歴史概説

ナミビア地域は古代からサン人やダマラ人などの住民が生活していました。14世紀から19世紀にかけて、バントゥ系のオヴァンボ人やヘレロ人が北部から移住しました。

 

19世紀末、ヨーロッパのアフリカ分割の一環としてドイツの植民地「ドイツ南西アフリカ」となりました。ドイツの統治下で、ヘレロ人やナマ人に対する強制労働や虐殺が行われました。

 

第一次世界大戦後、南アフリカ連邦の委任統治領となりました。南アフリカはアパルトヘイト政策をナミビアにも適用しましたが、スワポ(南西アフリカ人民機構)を中心に独立運動が展開されました。

 

1990年に独立を達成し、サム・ヌジョマが初代大統領となりました。独立後もスワポの一党支配が続いています。一方で、経済格差や土地改革、元ドイツ植民地としての歴史的な問題などが課題となっています。

ナミビアの歴史年表

時期 出来事
14世紀 バントゥー系のオヴァンボ人が現在のナミビア北部に定住。
1485年 ポルトガルの航海士ディオゴ・カンがナミビア沿岸を訪れる。
1884年 ドイツがナミビアを保護領とし、「ドイツ南西アフリカ」と名付ける。
1904年 - 1908年 ヘレロ・ナマクワの反乱が発生、ドイツによる大量虐殺が行われる。
1915年 第一次世界大戦中、南アフリカがナミビアを占領。
1966年 南西アフリカ人民機構(SWAPO)が武装闘争を開始。
1988年 アンゴラ、キューバ、南アフリカの間で和平協定が締結され、南アフリカがナミビアからの撤退を約束。
1990年 ナミビアが独立。サミ・ヌヨマが初代大統領に就任。
2005年 ヒフィケプニエ・ポハンバが大統領に就任。
2015年 ハゲ・ゲインゴブが大統領に就任。