タンザニアの歴史概説

タンザニア地域は古代から人類の住む地であり、世界最古の人類化石が発見されています。中世にはスワヒリ文化が栄え、海洋交易で繁栄しました。

 

19世紀末、ヨーロッパ諸国の植民地化の進行により、現在のタンザニア本土はドイツの東アフリカ保護領となりました。しかし第一次世界大戦後、ヴェルサイユ条約によりイギリスの委任統治領となりました。

 

1961年、イギリスから独立を達成し、1964年には近隣のザンジバルと統合して現在の「タンザニア連合共和国」が誕生しました。初代大統領のジュリウス・ニエレレは社会主義政策を推進しましたが、経済は停滞しました。

 

1985年にはニエレレが退任し、市場経済への移行が始まりました。現在、タンザニアは民主化を進めつつありますが、貧困や教育、保健などの課題が依然として残っています。

タンザニアの歴史年表

時期 出来事
1885年 ドイツがタンガニーカ(現在のタンザニア本土部分)を保護領とする。
1919年 第一次世界大戦後、タンガニーカはドイツからイギリスに引き渡される。
1961年 タンガニーカがイギリスから独立。
1963年 ザンジバルがイギリスから独立。
1964年 タンガニーカとザンジバルが統合し、タンザニア連合共和国を形成。
1967年 アルーシャ宣言により、社会主義政策が公式に導入される。
1985年 ユリウス・ニエレレ大統領が退任し、アリ・ハッサン・ムウィニ大統領が就任。
1995年 多党制に移行し、初の複数候補制の大統領選挙が行われる。
2015年 ジョン・マグフリが大統領に選出。
2020年 ジョン・マグフリが再選されるが、2021年に死去。サミア・スルフー・ハッサン副大統領が大統領に就任し、タンザニア初の女性大統領となる。