南スーダンの歴史概説

南スーダンは、アフリカ大陸で最も新しい国家で、2011年にスーダンからの独立を達成しました。その歴史は、長期にわたる内戦と民族間の対立によって特徴づけられています。

 

19世紀から20世紀初頭の間、スーダン全体はエジプトとイギリスの共同統治下にありましたが、1956年に独立。しかし、南部の非アラブ、非イスラムの人々と北部のアラブ、イスラム教徒との間には、政治的・経済的・文化的な格差が生じ、二度の内戦が発生しました。

 

2005年の包括的平和協定により、南スーダンに自治が認められ、2011年には国民投票が行われ、南スーダンの独立が決定しました。しかし独立後も内政は不安定で、2013年からは大統領と副大統領の間の対立から内戦が発生し、人道的危機を引き起こしました。その後、和平協定が結ばれ、一定の平和が保たれていますが、依然として社会経済的な問題が深刻です。

南スーダンの歴史年表

時期 出来事
1821年 エジプトがスーダンを支配し始め、南部も含む。
1956年 スーダンが独立。南スーダンはスーダンの一部となる。
1955年 - 1972年 第一次スーダン内戦。南部の反政府勢力がスーダン政府と戦う。
1983年 - 2005年 第二次スーダン内戦。南部のスーダン人民解放軍(SPLA)とスーダン政府が戦う。
2005年 包括的平和協定(CPA)が調印され、南部に自治権が与えられる。
2011年 独立投票で98%が独立を支持。7月に南スーダン共和国が独立。
2013年 大統領サルバ・キールと副大統領リエク・マシャーとの間で内戦が勃発。
2018年 サルバ・キール大統領とリエク・マシャー前副大統領が再度和平協定を結ぶ。
2020年 内戦終結後の移行政府が発足。サルバ・キール大統領、リエク・マシャー副大統領。
2023年 経済的・人道的な課題を抱えつつも、和平への歩みを続けている。