中央アフリカの歴史概説

中央アフリカ共和国は、19世紀末から20世紀初頭にフランスの植民地支配下に入りました。1960年に独立を達成しましたが、その後の政治状況は不安定で、何度も軍事クーデターや反乱が起きています。

 

1976年から1979年までジャン=ベデル・ボカサ大統領は「中央アフリカ帝国」を名乗り、自ら皇帝となりましたが、その奢侈な生活と専制的な統治は国際的な非難を浴びました。

 

最近では、2013年にセレカ反政府勢力が政権を奪取しましたが、これに反発する反セレカ勢力との間で内戦状態が続き、多くの市民が死亡し、多数の難民が生じました。国連平和維持軍が派遣され、紛争は一応の収束を見ましたが、その後も政治的・社会的な不安定さが続いています。

 

経済面では、ダイヤモンドや金などの資源があるものの、開発が進んでおらず、国民の生活水準は非常に低いです。

中央アフリカの歴史年表

時期 出来事
1885年 ベルリン会議でフランスが現在の中央アフリカ共和国地域を領土化。
1910年 フランス領赤道アフリカの一部となる。
1960年 フランスからの独立を達成、中央アフリカ共和国となる。
1965年 ジャン=ベデル・ボカサがクーデターを起こし、大統領に就任。
1976年 ボカサが皇帝となり、中央アフリカ帝国を宣言。
1979年 フランスの支援によりボカサが追放され、再び共和制となる。
1993年 初の自由選挙が行われ、アンジ=フェリックス・パタセが大統領に選出。
2013年 セレカ反乱軍が首都を占領、政権を奪取。
2014年 一時的にトランジションカウンシルが設立され、カトリーヌ・サンバ=パンザが暫定大統領となる。
2023年 政治的不安定性が続き、人道的危機が深刻化している。