レソトの歴史概説

レソトは19世紀初頭にモショエシェ1世によって統一されたバソト族の王国から始まりました。彼は近隣の部族との争いやヨーロッパの植民地拡大を防ぐため、1868年に英国の保護を求め、レソトは英国の保護領となりました。これにより、レソトは周辺の南アフリカから独立した存在を保つことができました。

 

1966年にレソトは独立し、立憲君主制国家となりました。しかし、その後の政治は不安定で、1986年から1993年まで軍事政権による統治が続きました。その後、選挙による民主的な政治が復活しましたが、政治的な緊張は続いています。

 

経済的には、レソトは資源が乏しく、周辺の南アフリカとの密接な経済的依存関係が続いています。レソトは世界でも最も貧困に苦しむ国の一つであり、HIV感染率も高いですが、教育や健康の改善に向けた努力が続けられています。

レソトの歴史年表

時期 出来事
1820年代 モショエショエ1世がバソト族の統一を開始。
1868年 モショエショエ1世がイギリスの保護を求め、レソトは英国の保護領となる。
1966年 レソト王国としてイギリスから独立。
1970年 首相レアバーツア・ジョナサンが選挙結果を無効にし、独裁政治を開始。
1986年 軍事クーデターによりジョナサン政権が終わり、新政権が発足。
1993年 レソトで初めての多党制選挙が行われ、バソト会議党が勝利。
1998年 選挙結果をめぐる抗議と混乱により、南部アフリカ開発共同体が介入。
2014年 軍事クーデター未遂事件が発生。
2015年 再度の選挙が実施され、バソト会議党が勝利。
2023年 政治的な緊張が続きながらも、レソトは独立国として存在し続けている。