カメルーンの歴史概説

カメルーンは西中部アフリカに位置し、多様な民族が居住しています。15世紀にポルトガル人が到達、19世紀末にはドイツが保護領化しました。しかし、第一次世界大戦後にドイツが敗北し、カメルーンはフランスと英国に分割統治されました。

 

1960年にフランス統治地域が独立し「カメルーン共和国」を宣言、翌年には英国統治地域の一部が合流し、現在の「カメルーン連邦共和国」が成立しました。その後、一党制を経て現在は複数政党制をとっていますが、ポール・ビヤ大統領が1982年から長期にわたり政権を維持しており、政治的な緊張も存在します。

 

経済は農業が中心で、カカオやコーヒーが主要輸出品目。最近では石油の生産も増えてきています。しかし、経済の一部分野に依存しているため、価格変動の影響を受けやすいという課題もあります。

カメルーンの歴史年表

時期 出来事
1472年 ポルトガルの航海者がワウリ川(現在のカメルーン川)を発見。
1884年 ドイツが保護領「カメルーン」を宣言。
1916年 第一次世界大戦中、連合国(イギリス、フランス)がドイツのカメルーンを占領。
1960年 フランス領カメルーンが独立、アモドゥ・アヒジョが初代大統領に就任。
1961年 旧イギリス領南カメルーンがフランス領カメルーンと合併し、連邦共和国が成立。
1982年 パウル・ビヤが大統領に就任。
1990年 複数政党制が導入される。
2008年 大統領の任期制限を撤廃する憲法改正。
2014年 ビヤ大統領が再選。在任期間は7年から5年に短縮。
2023年 ビヤ大統領が政権を維持し続ける。