コンゴ動乱

コンゴ動乱

コンゴ動乱(Crise congolaise)は、1960年から1965年にかけて、中央アフリカのコンゴ共和国(現在のコンゴ民主共和国)で発生した一連の政治的混乱と暴力のことを指します。この紛争は、コンゴがベルギーから独立した直後に起こりました。

 

1960年6月30日、コンゴはベルギーからの独立を宣言しましたが、新生国家の統治能力の不足と、旧宗主国ベルギーの介入、そして冷戦の大国間競争が組み合わさり、深刻な混乱を引き起こしました。カタンガ州の分離独立宣言や、首都レオポルドビル(現キンシャサ)での騒乱、そして最初の首相パトリス・ルムンバの暗殺といった出来事がこれに続きました。

 

コンゴ動乱の間、国連は初めて大規模な平和維持活動を実施しましたが、介入は混乱を終結させるには至りませんでした。結局、ジョゼフ=デジレ・モブツ(後のモブツ・セセ・セコ)軍事政権の樹立によって一応の安定がもたらされましたが、これは独裁政治の始まりでもありました。

 

この紛争は、アフリカのデコロニゼーション(植民地からの独立)の問題と、冷戦下の国際政治の複雑さを象徴しています。また、コンゴの今日まで続く政治的不安定のルーツでもあります。