あまり社会問題に詳しくない人でも、テレビや新聞などで伝え聞く情報で漠然と「アフリカは貧しい」というイメージを持っていると思います。
アフリカといっても非常に広大な地域なので、厳密には全てが全て貧
アフリカゾウはアフリカを代表する動物ビッグ5のうちの一種。しかしヨーロッパ進出前は2000万頭いた個体数は、今や数十万頭に減ってしまっており、数十年後の絶滅が危惧されています。
生息数の急減の原因は、開発による生息地の破壊、農作物を荒らす害獣としての駆除、象牙目的の密猟などです。特に象牙は高値で取引されるので、象牙目的の密猟が深刻です。
象牙とはゾウの長く太く発達した牙のことで、古来より工芸品の素材として利用されてきました。ヨーロッパ勢の進出で象牙ビジネスが大規模になり、今や絶滅が危惧されるまでになってしまいました。
事態が深刻視され、1989年ワシントン条約により象牙取引は禁止になりました。しかし密輸による非合法な取引は絶えません。アフリカでは政治が腐敗しており、警察や軍隊といった国家権力も賄賂によりそれを見逃しているのです。
アフリカ中部など内戦が長引いている地域では、象牙の産出で得た利益が、銃火器などの資金にまわされ、内戦を悪化させている現状があります。
ゾウの生息域は保護区に指定されています。そこで働くレンジャー達のパトロールなどの尽力もあり、密猟は大分抑えられるようになりました。
しかし夜暗闇に紛れて密猟を行うものも多く、アフリカは広大な土地なので、人海戦術で監視するにも限界があります。政治的な解決策が必要不可欠となっています。
象牙取引を禁止しようと、象牙の需要が存在する限り密猟は続きます。その為ケニアなどは国内に現存する象牙を全て処分しました。需要事態を根絶しようとしているのです。