アフリカの識字率が低い理由は?女性が深刻?

アフリカ、特にサハラ砂漠以南のアフリカの識字率は低く、ギニアやマリのように4割を切る国も珍しくありません。文字が読めなくても食べたり飲んだりはできるので、アフリカにおける飢餓や内戦といった問題と比べると小さな問題に思えるかもしれません。

 

しかし文字が読めないと、例えば

 

  • 「危険地帯」と書かれた標識が読めずに危険な領域に足を踏み入れてしまったり
  • 計算が出来ないことに付け込まれてお金をだまし取られたり
  • 書面での意思疎通ができない為、給金の低い仕事しかできなかったり
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    等々、生きていく上で様々な権利侵害にあったり、時には命の危険に見舞われたりするわけです。アフリカで深刻な貧困、そして飢餓の問題にも密接に繋がっています。

     

    文字の読み書きや計算ができない人を「非識字者」と呼び、世界には8億人近い成人非識字者がいるといわれています。そしてその内ほとんどの非識字者はアフリカに集中しています。

     

     

    識字率が低い原因とは

    貧困で学校に通えない、労働で忙しく教育にかける時間がない、などが主な理由です。また文字を教える先生が足りないというのも大きいでしょう。

     

    一人の教師が何十人もの生徒を教えなければならないので、負担が大きいです。その割に低賃金で保証もないので、途中で辞めてしまったり、そもそも教師になろうという人がいないのです。

     

    女性の識字率が低い

    また男性に比べ女性の識字率の低さが顕著ですが、これはアフリカでは未だに「女性は労働」という考え方が根強いためです。女性用トイレがない学校が珍しくありませんが、女性は学校に通う必要がないと考えられているからなんですね。

     

    女性の教育不足は、アフリカで深刻なエイズの感染率の高さにも繋がっています。現在アフリカに蔓延するエイズは、国家の存亡にも関わると言われるレベルですから、アフリカの未来の為にも女性の識字率を上げることは必須なのです。