
「アフリカで強いスポーツといえば?」って聞かれたら、まずまっさきに浮かぶのがサッカー。でも実は、アフリカではそれだけじゃなく、地域や文化によって熱中されているスポーツがぜんぜん違うんです!
中には「え、これってアフリカでも人気あるの!?」って驚くものも。しかも、オリンピックや世界大会で本気で結果を出している競技もたくさんあるんですよ。
この記事では、そんなアフリカで特に人気がある、そして強さを誇っているスポーツをピックアップして紹介していきます!
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路上でサッカーをする少年達(セネガル)
砂地の道でボールを追う子どもたちの試合風景で、サッカーがアフリカで最も人気のあるスポーツとして根づいている様子が伝わる。
出典:『Kids playing football in Senegal』-Photo by Carlos Pessoa De Melo/Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より
アフリカでいちばん人気、そして情熱がすごいスポーツといえばやっぱりサッカー。どの国でも子どもたちがボール(時には空き缶!)を蹴っていて、まさに生活の一部になってるんです。
特にカメルーン、セネガル、ナイジェリア、モロッコなどは、ワールドカップ常連。
2022年のW杯ではモロッコがアフリカ勢初のベスト4という歴史的快挙を達成しました。ヨーロッパのビッグクラブで活躍するアフリカ出身の選手も多く、サラー(エジプト)、マネ(セネガル)、オシムヘン(ナイジェリア)などは世界的なスター。
サッカーは多くのアフリカ人にとって夢の舞台であり、国の誇りでもあるんです。
エチオピアの市民レース
長距離走が盛んなエチオピアで行われた市民大会の一場面で、道路を埋めるランナーの姿からマラソン文化の裾野の広さが伝わる。
出典:『Runners at the EVERY ONE race』-Photo by USAID Africa Bureau/Wikimedia Commons Public domainより
「アフリカの長距離ランナー=強い」っていうイメージ、ありますよね?
これはもう、イメージじゃなくて完全に事実。とくにケニアとエチオピアは、オリンピックでも金メダル常連国なんです。
有名なのは──
なぜ彼らがこんなに強いのかというと、高地での生活環境・身体的特性・文化としてのランニングなどが影響してると言われています。
しかも、ランナーたちの努力と誇りが半端じゃない。陸上は個人で世界と勝負する場として、アフリカで特別な意味を持っているんです。
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バスケを楽しむ若者たち(ナイジェリア・オウェリ)
土曜の朝、屋外コートで仲間とボールを追う。地域の憩いとスポーツ文化が交差するアフリカのバスケ風景。
出典:『Young people playing basketball at Kanu Nwankwo Sports centre, Owerri, Imo State』-Photo by Ptinphusmia/Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より
意外かもしれませんが、アフリカではバスケットボールも大人気。特にナイジェリアは、アフリカのバスケ強国として知られています。
ナイジェリア代表チームはオリンピックやFIBAワールドカップでも何度も世界の強豪と対戦していて、NBAでも活躍する選手が多数。
例えば──
最近ではNBAアフリカ・リーグも設立されて、アフリカ全体でバスケ熱が急上昇中なんです。
ヌバ族のレスリング(スーダン・アル・ハッジ・ユセフ)
砂地の土俵で組み合う伝統格闘技で、音楽や歌と一体になって盛り上がる地域のスポーツ文化の核。
出典:『A nuba wrestler in Al Haj Yousef, Sudan』-Photo by Joseph Bautista/Wikimedia Commons CC BY 2.0より
セネガルやナイジェリアでは伝統的なレスリング(ラ・ランブなど)が古くから行われていて、今も大人気。 特にセネガルではレスラーが国民的スター扱いされるほどで、観客もすごい熱狂ぶり。
しかも最近では、そうしたレスリング出身者が総合格闘技(MMA)やプロレスの舞台にも進出しています。
UFCのスター、フランシス・ガヌー(カメルーン出身)もその一人。アフリカの格闘技は、伝統と現代スポーツの交差点にあるんです。
ヨハネスブルグのクラブでラグビーを練習する子どもたち
南アフリカのワンダラーズ・クラブで行われたジュニアの練習風景。仲間同士で走ってパスを回し、地域に根づくスポーツとして楽しむ様子が伝わる。
出典:『Girls' and boys' rugby practice Wanderers Club Johannesburg』-Photo by Les Morison/Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0より
ラグビーといえば、実は南アフリカが世界屈指の強豪。 ワールドカップでは史上最多タイの3回優勝(1995年・2007年・2019年)を誇ります。
特に1995年大会では、当時の大統領ネルソン・マンデラが黒人選手を率いたチームを応援したことで、「スポーツによる国の和解」の象徴となりました。
このエピソードは映画『インビクタス』でも描かれています。
現在も“スプリングボクス”の愛称で知られる代表チームは世界ランキングでも常に上位。アフリカの中でも、プロスポーツの完成度では頭ひとつ抜けてる存在です。
アフリカで強くて人気のあるスポーツって、サッカーや陸上だけじゃなくて、実はいろんなジャンルに広がっているんです。それぞれの競技に、その土地の文化や歴史、そして人々の誇りがしっかり根づいている。だからこそ、アフリカのスポーツはただの競技じゃなく、“生きる力”そのものなんですね。
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