アフリカで焼畑農業が広まった理由とは?メリット・デメリットとは?

焼き畑農業とは、簡単にいえば、森を焼き、そこから出た灰を肥料にして畑を作る、という農業形態です。最も原始的な農法の一つで、肥料がなくても作物が育てられるメリットがあります。熱帯から温帯にかけての雨が多い地域で行われます。

 

灰は石灰・カリウム・リン酸・ケイ酸などが豊富で栄養があります。燃やして灰をたくさん出せば、基本耕したり、肥料を与えたりもせず、作物を植えておくだけで、作物が育ってくれるのです。焼くだけでいいので特別な技術もいらず、経費が安く済むというのがメリットです。

 

 

焼畑農業の問題点とは

砂漠化

焼いた森はすぐには元に戻らないので、農地の栄養価が少なくなれば、また別の森を焼いて畑を作る、という作業を繰り返します。なんども短期間に焼畑を行うことで、土地が死んでしまい、砂漠化が進行してしまうという大きな問題をはらんでいます。

 

生態系破壊

また焼畑農業は森林にすむ動物達の住処を破壊することになるので、生態系への悪影響も非常に大きいです。実際焼畑などの人間の森林消費により生息地を負われ絶滅の危機に貧している動物が多くいます。【関連記事:アフリカで絶滅危機にある動物一覧

 

やめたくてもやめられない焼畑農業

アフリカのような乾燥帯で、もともと痩せた土地が多い地域ならなおのことです。アフリカでは人口が激増しているにも関わらず、作物を育てられる土地がみるみる減少しているので、慢性的な飢餓状態に陥っています。

 

そんなこんなでリスクが高すぎるので、日本を含め多くの国では焼き畑農業が禁止、もしくは厳しい制限が設けられています。しかし貧困のまっただ中にいるアフリカでは、焼畑をやめれば食べていけなくなってしまいます。問題がわかっていても、悪循環から抜けられずにいるのです。