アフリカが深刻な水不足に陥る原因とは?

日本では蛇口をひねればいつでも飲める水が手に入ります。たとえ水道代が払えず水が止められよう、外に出れば無料の公共施設の水道がありますし、日本にいれば水不足が原因で命の危険を感じるなんてことはないでしょう。

 

しかしアフリカでは水道設備や給水施設がろくに整備されていない居住地も珍しくありません。こうした地域に住む人々は、生活に必要な水は、遠くの井戸や川から何時間もかけて汲んでこなければなりません。

 

干ばつの時期になると、ほとんどの場合井戸の水に頼るしかなくなりますが、くみ上げられる量にも限りがあります。1つの井戸でまかなえるのはせいぜい数家族分の水なのです。

 

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汚染水で病気に

またアフリカの水は衛生面でも大いに問題があります。苦労して手に入れた水には泥や動物の糞尿が混じっていたり、病原菌が潜んでいることが多く、下痢などの病気になる人が非常に多いです。特に抵抗力が低い子供は被害にあいやすく、毎年30万人以上の子供が命を落としています。

 

2015年時点において、6億6300万人の人々がこのような汚染された水を利用しており、そのうちの半分はサハラ砂漠以南のアフリカに暮らしているとされています。※

 

※参考文献:The Millennium Development Goals Report 2015

 

水不足の原因

地球温暖化による雨不足、川や湖の干上がりなど環境要因のみならず、人口の急増にともなう過度な緑地の消費や地下水のくみ上げなど人的要因との合わせ技で、水不足に拍車をかけています。

 

この問題の解決はアフリカだけでどうにかなるものではありません。国際社会が積極的に関わって、雨水をためる貯水タンクや各種水道設備の建設に投資するなどし、安全な水の安定的な供給を可能にしなければなりません。