アフリカの石油産出国といえば?

アフリカの主要な石油産出国を紹介します。石油というのは大昔の海にいた生物の遺骸が、高圧や地下熱で溶けて液体となったもの。その為基本的にどこにでも埋蔵しているものなのですが、それが人間の技術で容易に採掘可能な場所となれば限られてきます。

 

アフリカはその限られた場所の一つであり、中国などは99年以降アフリカから多くの原油を輸入しています。

 

 

主要な石油産出国は?

アルジェリア

北アフリカの新規造山帯地域に位置するアルジェリアの石油埋蔵量は世界第14位で、石油は最も重要な輸出品となっています。石油は総輸出額の大半を占めているので、アルジェリアの経済は石油にかなり依存していることがわかります。

 

◆石油が豊富な新規造山帯とは
アルジェリア、モロッコなどの地中海沿岸に連なり、アルプスヒマラヤ造山帯に属する新期造山帯(新生代以降の造山運動により形成された山脈)では、石油(原油)が豊富に手に入ります。

 

新期造山帯周辺というのは造山活動が継続中であり、造山作用により石油がたまりやすい地層になっているのです。

 

ナイジェリア

西アフリカに位置するナイジェリアはアフリカ1の石油生産量を誇り、世界では12位、輸出量では世界8位の世界有数の産油国です。ナイジェリアは、政府の歳入の7〜8割を石油産業に依存した状態なのですが、近年石油による環境被害や原油価格の下落により国が弱り始めています。

 

◆ナイジェリアの不況はアフリカの不況?
ナイジェリアはアフリカ屈指の経済大国です。アフリカ経済の25%を占め、アフリカ総人口の20%ほどが居住する大国なので、ナイジェリアの不況はアフリカ経済にも大きな影響を与えます。

 

◆石油を巡るナイジェリア内戦
ナイジェリアでは1967年〜1970年に、国土南東部の産油地帯「ポートハーコート(石油積出港)」の利権を巡る内戦が起こりました。ポートハーコート要する東部州が、ビアフラ共和国として分離・独立を宣言したことにより起こったことから「ビアフラ戦争」と呼ばれています。

 

アンゴラ

アンゴラはアフリカ南西部に位置する国で、ナイジェリアに並ぶサブサハラ最大の産油国として知られます。長年の内戦で経済は疲弊していましたが、内戦終結後は豊富な石油資源の産出を背景に急激な経済発展を遂げました。

 

以上アフリカの主要な石油産出国の紹介でした。いずれの国も石油の産出が経済成長の土台となっていましたが、近年の石油価格の下落の影響を受け、石油依存型経済脱却の必要性が迫られています。