アフリカの絶滅危惧種一覧

アフリカは「野生動物の宝庫」と呼ばれるほど、豊かな生態系と多様な種に恵まれています。でも今、その命の輝きが静かに消えかけているのを、知っていますか?

 

密猟、気候変動、生息地の破壊――私たち人間の行動が、多くの動物たちを“絶滅危惧種”に追い込んでしまっているんです。

 

ここでは、アフリカ大陸で絶滅の危機にある代表的な野生動物たちを8種紹介しながら、彼らを取り巻く状況や脅威について、やさしく見ていきましょう。

 

 

アフリカゾウ(アフリカ森林ゾウ・サバンナゾウ)

分類:森林ゾウ=「絶滅危惧IA類」、サバンナゾウ=「絶滅危惧IB類」

 

象牙目的の密猟が最も大きな原因です。さらに、農地拡大による生息地の分断も深刻で、人間と象の“縄張り争い”も起きています。

 

クロサイ(Black Rhino)

  • 分類:「絶滅危惧IA類」
  • 現状:2025年初頭、南アフリカで103頭が密猟。国立公園内でも安全とは限らないほど
 

サイのが「薬になる」と誤って信じられ、アジア方面で高値で取引されるため、国際的な密猟ネットワークが後を絶ちません。

 

アフリカン・ワイルドドッグ(リカオン)

  • 分類:「絶滅危惧IB類」
  • 現状:個体数は3,000〜6,600頭程度にまで減少
 

生息地の分断で群れが維持しにくくなり、さらに狂犬病やジステンパーなどの病気が家畜から感染してしまうケースも。

 

マウンテンゴリラ(Mountain Gorilla)

  • 分類:「絶滅危惧IA類」
  • 現状:生息数は約1,000頭/ルワンダ・ウガンダ・コンゴの山岳地帯のみに限定
 

密猟、生息地の農地化、観光客からの感染症など、複数の要因が重なって命が脅かされています。

 

サハラチーター(Saharan Cheetah)

  • 分類:「絶滅危惧IB類」
  • 現状:アフリカ全体でも250頭未満
 

食料となる動物が減っている上に、生息地がどんどん人間に奪われています。孤立した環境で繁殖も難しくなっています。

 

キリン(特にロスチャイルドキリンなど)

  • 分類:一部亜種は「絶滅危惧IB類」
  • 現状:過去30年で個体数が約30%も減少
 

森林伐採や農地拡大で住む場所が減少。気候変動や密猟の影響もあって、静かに数を減らし続けています。

 

 

アフリカペンギン(African Penguin)

  • 分類:「絶滅危惧IB類」
  • 現状:南アフリカのボルダーズビーチなどで見られますが、個体数は急激に減少中。
 

漁業でエサの魚が減ったこと、油の流出事故、気候変動による海水温の変化が深刻な影響を与えています。

 

リバラインラビット(Riverine Rabbit)

  • 分類:「絶滅危惧IA類」
  • 現状:南アフリカにしかいない超希少種で、野生下では約200頭程度と推定
 

農地の拡大、狩猟、川沿いの環境破壊によって生息地が激減。姿を見ること自体が奇跡レベルです。

 

アフリカの野生動物たちは、ただ“かわいい”“かっこいい”存在ではなく、そこに暮らす自然や人々、そしてわたしたちの未来と深くつながっています。絶滅危惧種の保護は、アフリカの豊かな命を守ることだけでなく、人間社会が“どう自然と共に生きていくか”を問いかけているんですね。まずは知ることから、その命に寄り添う一歩を始めてみませんか?