
アフリカと日本。地理的には遠く離れたこのふたつの地域ですが、実は400年以上にわたる交流の歴史があるんです。経済関係となると「最近の話でしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、そこには戦国時代の驚きの出会いから、現代のインフラ協力・投資・ODAまで、濃くて深いストーリーが詰まっているんですよ。
ここでは、そんなアフリカと日本の経済関係の歴史を、重要な出来事を軸にたどりながらご紹介します!
実は日本とアフリカの接点は、戦国時代にまでさかのぼります。1581年、アフリカ出身の弥助が織田信長に仕えたという記録が残っているんです。
また、1862年には幕末の文久遣欧使節団がエジプトを経由してヨーロッパへ渡る際、スエズ運河地域を蒸気機関車で横断するという出来事も。
そして1898年には、日本人商人の古谷駒平が南アフリカのケープタウンで「ミカド商会」を開業。これは日本とアフリカ間の初期の経済活動とも言えるものでした。
第二次世界大戦後、日本が国際社会に復帰していく中で、アフリカでも独立国家が次々と誕生します。特に1960年は「アフリカの年」と呼ばれ、17カ国が独立しました。
1956年にはモロッコとの国交樹立を皮切りに、アフリカ諸国との外交関係が広がっていきます。
1963年にアフリカ統一機構(OAU)が設立された際にも、日本は積極的に関係強化を図り、経済協力の足がかりを作っていきました。
この時期、日本はまだ「援助する国」というより「市場を開拓する立場」に近く、資源輸入や貿易拡大が主な関心事でした。
1989年、日本政府はアフリカへの支援として3年間で6億ドルの無償援助を表明。これは当時の日本のODA政策の中でも大きな決断でした。
そして1993年には第1回アフリカ開発会議(TICAD I)が東京で開催。
TICAD(ティカッド)は、「アフリカを対象とした、日本主導の国際会議」として、日本がアフリカと真剣に向き合う外交の象徴になっていきます。
アフリカが冷戦後の国際秩序で孤立する中、日本は独自の支援とパートナーシップの枠組みを提示し、信頼関係を築いていきました。
2000年代に入ると、中国などの新興国がアフリカへの経済進出を強めるなかで、日本も“競争ではなく共創”という姿勢で関係を強化していきます。
特に――
こうした会議を通じて、日本は投資、インフラ開発、人材育成に重点を置いた支援を展開。
同時に、アフリカ側も日本企業を信頼できる長期的パートナーとして位置づけるようになっていきました。
現在、日本とアフリカの経済関係には3つの大きな柱があります。
また、今後は再生可能エネルギー、スタートアップ連携、気候変動対策といったSDGsに関連した協力も期待されています。
アフリカと日本の経済関係は、はるか昔の出会いから始まり、今では貿易、投資、支援、そして人と人との信頼関係にまで広がっています。ただの援助ではなく、「ともに成長するパートナー」として歩んできた道のり。これからも、未来をつくる協力が続いていきそうですね。
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