
「アフリカの草原」と聞いて、どんな景色を思い浮かべますか?ゾウがのっしのっし歩いてたり、キリンが木の葉を食べてたり――そんなイメージがある人、多いんじゃないでしょうか。でも実は、「草原地帯」と一言で言っても、場所や種類によってぜんぜん違うんです。そしてよく聞く「サバンナ」も、草原のひとつなんですが、ただの“草だらけの場所”じゃないって知ってましたか?ここでは、アフリカの草原地帯がどこにあるのか、そしてサバンナとの違いについて、わかりやすく解説していきます。
草原地帯とは、その名の通り背の高い木があまりなく、草が主役の広い土地のこと。だけど全部が同じ見た目ってわけじゃなくて、気候・土壌・降水量の違いによって、いろんなタイプがあるんです。
特にアフリカでは、草原といえば「サバンナ」が代表格。でもそれ以外にも、ステップ地帯や乾燥草原など、少しずつ特徴が異なる草原が広がっています。
アフリカのサバンナは、サハラ砂漠の南側から赤道付近にかけて広がる帯状の地域に分布しています。大きくは東アフリカと南部アフリカに多く見られていて、代表的な場所は次のような地域です:
これらのサバンナは雨季と乾季がはっきり分かれていて、乾季には草が茶色く枯れ、雨季になると一気に緑が戻ってきます。そして、背の高いアカシアの木が点在するのが特徴。つまり、「木が全くないわけじゃない」けど、「森ってほどでもない」という、ちょうどいいバランスの生態系なんです。
「草しかないなら、ステップもサバンナも同じでしょ?」と思うかもしれませんが、実は降水量や植生の違いでしっかり区別されてるんです。
アフリカでは、サヘル地帯(サハラ砂漠のすぐ南)が典型的なステップ地帯。ここでは雨が少なく、土地も痩せていて、砂漠化が進みやすいエリアになっているんです。
アフリカの草原地帯は、まさに野生動物の楽園。広々とした地形と季節の草の循環が、たくさんの草食動物と、それを追う肉食動物の共存を可能にしています。
特にサバンナでは、ヌーやシマウマの大移動が有名。これを狙ってライオン、チーター、ハイエナたちが生態系のバランスを保っているんです。しかもこの草原は、人間にとっても牧畜や農耕の基盤であり、多くの人の暮らしに直結しています。
残念ながら、アフリカの草原地帯も気候変動や人間活動の影響を大きく受けています。降水パターンの変化で乾季が長引いたり、雨が一気に降ったりして、植生が崩れたり土壌が流出したりすることも。また、放牧や農地拡大が過剰になると、草原が痩せて砂漠化するリスクもあるんです。
そうした背景から、最近は自然保護区の整備や再生プログラムも進められていて、草原の生態系を守ろうとする取り組みが各地で始まっています。
アフリカの草原は、ただの「広い草地」じゃなくて、気候と生態が生み出したダイナミックな世界。そしてサバンナはその中でも、動物たちと人々が共に暮らしてきた豊かな舞台なんです。草原を知れば、アフリカがもっと生き生きと見えてきますよ。