なぜアフリカでは地震が少ないの?理由はプレートと地形にあり

「アフリカって地震のニュース、あんまり聞かないよね?」と思ったことありませんか?たしかに、日本やトルコ、チリみたいに「地震大国!」って感じではないですよね。実際、アフリカは地震が少ない大陸のひとつなんです。でもそれは「偶然」じゃなくて、大地の動き=プレートや地形の違いがしっかり関係してるんです。ここでは、なぜアフリカでは地震が少ないのか、その理由を地学的にわかりやすく解説します!

 

 

地震ってそもそもどうして起こるの?

まず大前提として、地震が起こる理由は地球の表面を覆う「プレート(板)」が動いてぶつかるからなんです。このプレートが、

 

  • 押し合う(収束型) → 大きな地震が起こりやすい(例:日本周辺)
  • 引っ張り合う(発散型) → 地割れや火山活動がメイン(例:アイスランド、東アフリカ)
  • 横にずれる(横ずれ型) → 活断層による地震(例:カリフォルニア)

 

こういった動きがあることで地震が生まれるんですね。なので、どのプレートの境界にあるかによって、その地域の地震の多さが決まるというわけ。

 

アフリカはプレートの“真ん中”にある大陸

アフリカはアフリカプレートという超巨大なプレートのほぼ真ん中に位置していて、周囲のプレートとの境界からはだいぶ距離があるんです。つまり、地震が頻発するようなプレートの激突地帯からは外れているのがポイント。

 

  • 東はアラビアプレートとの境界 → 細かい地震はあるけど大規模なものは少ない
  • 北はユーラシアプレートとの境界 → 地中海沿岸にやや地震あり(モロッコなど)
  • 南は南極プレート → ほぼ無風状態

 

つまり、アフリカの大部分は「大地の真ん中でどっしり構えている」ような状態。これが地震が少ない最大の理由なんです。

 

唯一、ちょっと地震が起こる地域もある

とはいえ、アフリカ全体が完全に「無震地帯」ってわけじゃないんです。特に東アフリカでは、地震が起きやすい地域があります。そこが「東アフリカ大地溝帯(リフト・バレー)」と呼ばれる地帯です。

 

ここでは、

 

  • アフリカプレートが東西に割れ始めている(地球の裂け目)
  • 火山や地震が起こることがある
  • 将来的には「アフリカが2つに割れる」可能性もある

 

たとえばケニア、タンザニア、エチオピアなどでは、マグニチュード5前後の地震が時折観測されています。でもこれは、地殻が裂けていく「発散型」の地震なので、日本のようなプレート衝突型の大地震とは性質が違うんです。

 

 

アフリカが「揺れない」ことのメリットと課題

地震が少ないって聞くと「それっていいことじゃん!」と思いがち。でも、実はそれにもちょっとした落とし穴があるんです。

 

  • 建物の耐震設計があまり重視されない
  • まれに起こる地震に弱い構造が多い
  • 地震防災教育や訓練があまり普及していない

 

たとえば、2023年に起きたモロッコの地震では、大きな被害が出ました。震源は浅く、地震自体の規模はそこまで大きくなかったのに、耐震性のない家屋が多く倒壊してしまったんです。つまり、「地震が少ない=地震に強いわけではない」ということ。

 

地震が少ないのはなぜ?まとめると…

アフリカに地震が少ないのは、

 

  • プレートの真ん中にあるから(=衝突地帯にいない)
  • 「割れ目」はあるけど、衝突型ではない
  • 発散型の地形なので、地震より火山や地割れがメイン

 

という地学的な条件が揃っているからなんです。もちろん例外もあるけど、全体として見れば地震リスクがかなり低い地域だと言えます。

 

アフリカの地震の少なさには、地球規模のプレートの動きが深く関係していたんです。でもそれに安心しきるのではなく、「もしも」に備える意識も、これからの時代には必要になってきます。地面は静かでも、備えはしっかり――それが一番ですね。