
「アフリカの地形って、どんなイメージがある?」と聞かれたら、サバンナ?砂漠?それともナイル川?――でも実はアフリカの地形には、“アフリカ大陸ならでは”の特徴がぎゅっと詰まっているんです。しかもそれはただの風景じゃなくて、気候・文化・動物・人々の暮らしにまで深く関わっているんですよ。ここでは、そんなアフリカの「地形」について、大きなスケールでまるっと紹介していきます!
アフリカ大陸を一言で言うと、「高くてどっしりとした台地」=卓状大陸なんです。つまり、全体的に標高が高めで、山がゴツゴツあるというよりは、なだらかな高原が広がっているのが大きな特徴。大陸のほぼ全域が標高200〜1500mの高原地形で構成されていて、だからこそ“アフリカの空は広くて雄大”に見えるんですね。
また、大きな湾や内海が少ないため、海岸線はわりとシンプル。こうした地形の特徴が、他の大陸に比べて交易が遅れた理由の一つとも言われているんです。
アフリカの地形で真っ先に思い浮かぶのがサハラ砂漠。これはアメリカ合衆国とほぼ同じくらいの面積を持つ、世界最大の熱帯砂漠なんです。北アフリカをぐるっと横断するように広がっていて、モロッコ、アルジェリア、リビア、エジプトなどが含まれます。
でも「全部が砂の海」ってわけじゃなくて、岩だらけの荒地(ハマダ)や、砂丘(エルグ)、石ころだらけの平原(レグ)など、実はバリエーション豊か。日中は灼熱、夜は0℃近くまで下がるような極端な環境です。
東アフリカには、ちょっとドラマチックな地形があります。それが「東アフリカ大地溝帯(リフトバレー)」。これは地球のプレートが引き裂かれている場所で、エチオピアからモザンビークにかけて南北に長〜い谷が連なっているんです。
この地域は、火山や湖が多くて、ナイロビやアディスアベバなどの都市もこの地形の中にあります。ちなみに、アフリカが将来的に“東西に割れる”かもという地学的仮説も、この大地溝帯に基づいています。
アフリカ中部に広がるのがコンゴ盆地。ここはアフリカ最大の盆地で、コンゴ熱帯雨林という広大な森に覆われています。中心にはコンゴ川が流れていて、この地形のおかげで雨が集まり、豊かな森林と水の生態系が維持されているんですね。
ここは地形的に「くぼみ」になっているため、湿気がこもりやすく、まさに“蒸し暑いジャングル”のイメージ。多くの動植物、そして人々の生活もこの地形に支えられています。
南アフリカを中心とした地域は、カラハリ高原やドラケンスバーグ山脈など、高原と山が入り混じる複雑な地形です。そしてその中心部には、カラハリ砂漠が広がっていて、乾燥と草地が入り交じった独特の風景が見られます。
このあたりは農業に向かない場所も多いですが、鉱物資源が豊富で、金やダイヤモンド、白金などが掘り出される鉱山地帯としても有名です。
西アフリカは比較的標高が低く、ナイジェリアやガーナ、セネガルなどを流れる川が生活の中心になっています。ニジェール川やセネガル川などは、雨季には氾濫して肥沃な土地を作り出す一方で、乾季には水不足に悩まされる地域も。
この地形は、古くから交易や農耕文化が発展した背景にもなっていて、かつてのマリ帝国やガーナ王国の栄光にもつながっているんです。
アフリカの地形は、「サバンナと砂漠」だけじゃなくて、高原、盆地、谷、川、山、森が全部そろった“地形のデパート”。この「大地のかたち」を知ることで、アフリカの人々の暮らしや歴史も、もっと立体的に見えてくるようになりますよ。