
アフリカの多くの地域では、子どもも大人も「文字が読めない・書けない」=非識字という課題を抱えています。
ユネスコの統計によると、サハラ以南のアフリカでは15歳以上の識字率が約65〜70%と、世界平均(約86%)よりかなり低いんです。
ここではアフリカの識字率が低い理由と現地や国際社会が取り組んでいる解決策について、わかりやすく解説します!
一番の原因はやっぱりこれ。初等教育(小学校)にアクセスできない子どもたちが多いんです。
たとえば――
こうして「行きたくても行けない」状況がたくさんあります。とくに女の子や障害のある子どもたちは、教育から取り残されやすいんです。
「学校があるからOK」…とはいかないのが現実。 学校に行けても、本当に読み書きが身についていないケースが少なくありません。
つまり、「通ってる=学んでる」とは限らないんですね。
子どもの頃に教育を受けられなかった人たちが大人になっても文字を学ぶ場がないことも、識字率の低さにつながっています。
特に農村部では――
こうして世代をまたいだ“読み書きできない連鎖”が続いてしまうんです。
アフリカでは、多くの子どもたちが家庭で話している言語(母語)と、学校で使われる言語が違うというギャップがあります。
たとえば――
この言語の違いが学習へのハードルを高くしてしまい、読み書きが身につく前にドロップアウトしてしまう子も多いんです。
都市部では「読み書き=生活に必須」と思われがちですが、農村や遊牧民のコミュニティでは、「読み書きよりも牛の数を数えられる方が大事」という価値観の場所もあるんです。
つまり――
こうした文化的背景も、識字率の改善を難しくしている要因の一つです。
授業料や制服代を無料にし、さらに給食を支給することで学校に通いやすくする仕組みが、各国で成果を出しています。「学校に行けば食べられる」というのは、親にとっても強い動機になるんです。
教師の数と質を上げるための研修プログラムや、現地語での教科書制作が少しずつ進められています。
遊牧民や遠隔地の子どもたちのために、移動式学校やラジオ講座、携帯電話を使った学習も広がってきています。これは「学校に来られないなら、教育を届けよう」という発想です。
成人向けの夜間学校や、農業や家計管理と組み合わせた実用的な識字講座も行われています。「読み書きができるようになって、お店を開けた!」という成功例も多数あります。
アフリカの識字率が低いのは、単なる“教育の問題”ではなく、貧困・文化・言語・制度が絡んだ複雑な背景があるからこそ。でも、少しずつ「学ぶことが当たり前」になる社会をつくろうと、現地の人たちも動き出しています。読み書きができるようになることは、その人の人生に“自由”と“選択肢”を与えること。だからこそ、識字の広がりは未来を変える鍵なんですね。