アフリカの盆地一覧|アフリカ最大の盆地は?

「アフリカ=サバンナや砂漠のイメージが強い」という人も多いかもしれませんが、実はこの大陸には“巨大な盆地”がいくつも広がっているんです。しかもその中には、国ひとつがすっぽり入るほど大きな盆地も!ここではアフリカ大陸の主な盆地を一覧で紹介しつつ、地形としての特徴や、それぞれの盆地に息づく自然・人間の営みもあわせて見ていきましょう。

 

 

そもそも「盆地」ってどういう地形?

まず基本から。「盆地」とは、周囲を山や高原に囲まれた低地のこと。水や土砂が集まりやすく、川が流れたり、湿地や湖ができたりすることも多いんです。アフリカでは、プレート運動や侵食、火山活動によって広大な盆地がいくつも形成されてきたんですね。

 

盆地があることで何が変わるの?

アフリカの盆地は人と自然の共存ゾーン。以下のような影響をもたらしています。

 

  • 水が集まりやすく、川や湿地が生まれる
  • 農業が発展しやすい(特にナイル盆地)
  • 野生動物が集まり、観光資源にもなる
  • 地形的に交通や通信の課題もある

 

つまり、盆地は自然環境と人間活動がぶつかり合う「舞台」でもあるんですね。

 

 

アフリカの主な盆地一覧

それでは、アフリカの主要な盆地を見ていきましょう。位置や特徴もあわせて整理してみました。

 

コンゴ盆地(中部アフリカ)※アフリカ最大

アフリカ最大の盆地。熱帯雨林に覆われており、コンゴ川が流れています。面積は約370万km2で、アフリカでは最大、アマゾンに次ぐ世界第2位の熱帯林地帯。

 

なんといっても規模が桁違いで、アフリカ中央部をほぼ丸ごと包み込むほどの大きさ。ここにはコンゴ熱帯雨林が広がっていて、気候調整・炭素吸収・生物多様性の宝庫とされているんです。

 

そしてこの盆地には、コンゴ川がS字状に流れ、流域面積ではナイル川に次いでアフリカ第2位の大河として、現地の暮らしや輸送・農業を支えています。

 

チャド盆地(中央〜西アフリカ)

ナイジェリア、ニジェール、チャド、カメルーンにまたがる内陸盆地。中心にはチャド湖があり、乾季と雨季で大きく水位が変化します。気候は乾燥気味。

 

ナイル盆地(東北アフリカ)

ナイル川流域の低地。ウガンダや南スーダン、スーダン、エジプトにかけて広がります。古代文明の揺りかごでもあり、今も肥沃な農地帯として重要。

 

カラハリ盆地(南部アフリカ)

ボツワナを中心にナミビア、南アフリカ、ジンバブエに広がる広大な砂地の盆地。中にはカラハリ砂漠も含まれ、乾燥した低地とステップ地帯が特徴。

 

ウバンギ・シャリ盆地(中央アフリカ)

中央アフリカ共和国とその周辺に広がる盆地。コンゴ盆地と隣接しており、熱帯林とサバンナの中間地帯。かつての植民地名「ウバンギ・シャリ」はここから。

 

オカバンゴ盆地(ボツワナ)

大地の真ん中にある奇跡の湿地。オカバンゴ川の水が内陸で消える珍しい地形で、野生動物の楽園とも言われるユニークな盆地。

 

アフリカの盆地は、単なる地形じゃなくてそこに住む人々の生活や文化、生態系を形づくる“器”のような存在。大きな盆地を知ることは、アフリカを“立体的”に理解するヒントになりますよ!