アフリカの国家
ここはアフリカの国家にまつわる雑学を紹介するカテゴリーです。
国の数が多い理由は?国境が直線なのはなぜ?「国」として成り立っているの?などの疑問を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください!

アフリカの国家にまつわる雑学5選

 

アフリカの“国家”って聞くと、国の数が多いとか、国境がやたら直線とか、何となく不思議なイメージを持っている人も多いんじゃないでしょうか?
でもその背後には、アフリカの歴史や国際関係がギュッと詰まっているんです。今回は、そんなアフリカの“国家”にまつわる、知っておくとちょっと得した気分になる雑学を5つ紹介します!

 

 

1.国境がまっすぐな理由

 

アフリカの地図を見ると、直線の国境がやたら多いですよね。実はこれ、ヨーロッパ列強が勝手に線を引いた結果なんです。1884〜85年の「ベルリン会議」で、列強たちはアフリカの土地を地図上で線引きして分け合いました。そのとき地形や民族、文化はほとんど無視されていたんです。だから今でも、同じ民族が複数の国にまたがっていたり、逆にまったく違う民族が一つの国に押し込められていたりするんですね。

 

2.アフリカの国の数、実は世界最多レベル

アフリカには54の国連加盟国があります(※西サハラを含めると55)。これは世界の大陸の中で最多。ヨーロッパ(44カ国)よりも多いんです。これだけ多い背景には、植民地支配からの独立ラッシュが関係しています。1950年代〜70年代にかけて、多くの植民地が次々と独立し、現在の“国の形”ができあがりました。「新しい国がどんどん生まれた大陸」として、アフリカはまさに現代的な国家誕生の舞台だったんです。

 

3.植民地化以前にも“国家”はあった

「アフリカって、昔は部族しかなかったんでしょ?」って思ってる人、けっこういるかもしれません。でも実は大間違い。アフリカには王国や帝国といった国家レベルの組織がたくさん存在していました。マリ帝国、ガーナ王国、エチオピア帝国、ズールー王国など、その多くは軍事・外交・通貨制度まで整った、立派な「国」だったんです。つまり、アフリカにも独自の“国家の歴史”があったこと、ちゃんと知っておいて損はないです。

 

 

4.アフリカにも“王政”が現役で残ってる!

アフリカの絶対君主制国家エスワティニの国旗

 

現代のアフリカには、実は今でも君主制を採用している国があるんです。たとえばモロッコは立憲君主制で、国王ムハンマド6世が国家元首。そしてレソトエスワティニ(旧スワジランド)も王国です。エスワティニにいたっては、現在でも絶対君主制を保っていて、国王がほぼ全権を握っています。民主化が進む中で、今もモノホンの“王さまがいる国”があるって、なんだか絵本のような話ですよね。

 

 

5.アフリカ合衆国構想が存在した!?

実はかつて、「アフリカをひとつの国にしよう!」という壮大な構想が存在していたのをご存じですか?それがアフリカ合衆国(United States of Africa)構想です。提唱したのは、リビアのカダフィ大佐をはじめとする一部の指導者たち。2000年代初頭には、アフリカ連合(AU)の設立とも重なって、この構想が一気に注目を集めました。

 

目指したのは、通貨・軍・外交を統合した超国家的な連邦。ヨーロッパ連合(EU)のような枠組みを、アフリカ大陸全体で実現しようというビジョンです。実際には、各国の利害や政体の違い、地域紛争などが壁となり、構想は実現しませんでしたが、「ひとつのアフリカ」という夢は今も一部で語り継がれています。

 

この構想を聞くと、「アフリカ=バラバラ」じゃなくて、「団結したい」という意志も確かに存在しているんだな、と感じますよね。

 

アフリカの「国」って、一見するとただ多いだけに思えるかもしれませんが、その一つひとつに深い歴史やドラマがあります。国境線の意味、国の成り立ち、そして今も続く課題…。ちょっと視点を変えるだけで、地図の見え方がガラッと変わるかもしれませんよ。